資産管理

【第7回】一国に依存しない資産と居住の設計|三位一体の資産防衛

(写真:モンテビデオのプンタカレータス地区のマリーナ)

これまで見てきたウルグアイの「小国の知恵」は、私たち希合KYGOが提唱してきた「三位一体」の資産防衛に通じるものがあると考えています。


三位一体の資産防衛

私が考える「三位一体」の資産防衛とは、以下の三つを組み合わせる考え方です。

  1. 海外法人 / 信託
  2. 海外居住権
  3. ビットコイン採掘 / バージン・コイン

これは、単に海外に資産を逃がすという話ではありません。
また、日本を捨てるという話でもありません。

むしろ、ウルグアイの人々がそうであるように、
国との関係を保ちながら、一国に依存しすぎない状態を作る
という考え方です。


  1. 海外法人/信託:資産を法的に守る「分身」を持つ。
    ウルグアイ人が、ウルグアイ・ペソだけに資産を預けず、米ドルという外側の通貨を活用しているように、私たちも資産を一つの国、一つの制度、一つの個人名義に集中させる必要はありません。
    海外法人や信託は、自分という個人とは別に、資産を保有・管理するための「分身」になります。
    たとえば、香港やシンガポールの法人、あるいは信託のような仕組みを活用することで、資産を個人の居住地や一国の制度変更だけに左右されにくい形で管理することができます。
    ウルグアイ人にとって、米ドルは「外側にある価値保存手段」でした。
    同じように、海外法人や信託は、私たちにとって「外側にある資産管理の器」になり得ます。
    日本円、日本の個人名義、日本の制度だけに資産を集中させるのではなく、外側にも資産を守る器を持つ。
    これは、これからの時代において非常に重要な選択肢だと思います。

  2. 海外居住権:いざという時の足場であり、人生を広げる第2の拠点を作る。
    海外居住権を持つということは、単に「日本から逃げる準備」ではありません。
    もちろん、地政学リスクや金融危機、税制変更、社会制度の変化に備える意味はあります。
    しかし、それだけではありません。
    海外居住権を持つことで、日本ではアクセスしにくい投資機会に触れたり、家族で長期滞在したり、子どもに国際的な感覚を持たせたりすることができます。
    それは、人生を狭めるものではなく、むしろ広げるものです。
    ウルグアイは、国外にいる人材やネットワークを、単なる「流出」として見るのではなく、国の外側に広がった資産として捉えようとしています。
    同じように、個人にとっても、海外にもう一つの生活の足場を持つことは、単なる避難先を持つことではありません。
    自分や家族の選択肢を増やすこと。
    外の世界との接点を持つこと。
    そして、どこにいても日本と関わり続けられる状態を作ること。
    それが、海外居住権を持つ本当の意味だと思います。

  3. ビットコイン/バージン・コイン:特定の国や金融機関に依存しない価値保存手段の確保。
    ウルグアイ人が「日常の買い物はペソ、資産はドル」という二段構えで資産を守っているように、これからの時代、私たちも「円だけ」に資産を集中させる必要はありません。
    その選択肢の一つがビットコインです。
    ビットコインは、特定の国家や中央銀行が発行するものではありません。
    国家の信用や金融政策に依存しない、インターネット上の価値保存手段です。
    特に、採掘によって得られるビットコイン、いわゆるバージン・コインは、取引所で購入したビットコインとは異なり、特定の購入履歴や取引所の管理に依存しない形で得られる資産です。
    もちろん、ビットコインにも価格変動や保管管理のリスクはあります。
    しかし、国家や金融機関に依存しない形で、自分でコントロールできる資産を持つことには、大きな意味があります。
    ウルグアイ人にとっての米ドルが、自国通貨だけに依存しないための現実的な選択肢だったように、私たちにとってのビットコインも、一国の通貨や金融システムに依存しすぎないための選択肢になり得ます。
    国家の枠組みを超えた価値の保存手段を持つことは、個人の選択肢を大きく広げることに繋がります。
三位一体の資産防衛
海外法人/信託
居住権分散
ビットコイン採掘


三つを組み合わせる意味

  1. 海外法人 / 信託
  2. 海外居住権
  3. ビットコイン採掘 / バージン・コイン

この三つは、それぞれ単独でも意味があります。

しかし、これらを組み合わせることで相乗効果が生まれます。

海外法人や信託は、資産を法的に守る器になります。
海外居住権は、自分と家族の物理的な選択肢になります。
ビットコインは、国家や金融機関に依存しすぎない価値保存手段になります。

資産だけ海外にあっても、自分や家族が動けなければ意味がありません。
居住権だけ持っていても、資産が一国の制度に縛られていれば自由度は限られます。
ビットコインだけ持っていても、法的な器や生活の足場がなければ、十分な防衛にはなりません。

だからこそ、私はこの三つを組み合わせる「三位一体」の資産防衛が重要だと考えています。

これは、恐怖を煽るための考え方ではありません。
むしろ、人生の選択肢を増やすための前向きな設計です。

一つの国、一つの通貨、一つの居住地だけに人生を預けきらない。
資産を守る器を持ち、移動できる足場を持ち、国家や金融機関に依存しすぎない価値保存手段を持つ。

それは、自分と家族を守るための備えであると同時に、変化の大きい時代を主体的に生きるための設計でもあります。

ウルグアイの人々が「日常はペソ、資産はドル」という二段構えで自分たちを守っているように、私たちもまた、自分自身の二段構え、三段構えを持つ必要があります。

このような体制を持つ人が増えれば、日本や日本円だけに依存せず、外側からも日本と関わり続けることができます。結果として、それは日本を強くする力にもなると考えています。

私はそう信じています。

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